スズメバチといえば、人間にとっては恐ろしいハチとして知られています。ところが、もっと大きなハチがいるのです。それはオオスズメバチというハチで、スズメバチの中でも最大級・最強クラスだといいます。

おまけにスズメバチの巣でさえも、集団で襲撃をして壊滅状態にさせてしまうといいます。ここでは、そんなオオスズメバチについて詳しくご紹介いたします。

オオスズメバチの生態

スズメバチの中では最大・最強

スズメバチの中では最大級の大きさで30ミリ〜45ミリ程で、女王バチともなると40ミリ〜55ミリ程の大きさになります。ちなみに通常のスズメバチは30ミリ程なので、大人の親指クラスの大きさだと思えばいいかもしれませんね。

その一方で、飛んでいる時には羽根を広げているのでもっと大きく見えます。おまけに肉を噛みきる程の強靭なアゴと強い毒は、ハチの中でも化け物クラスといえます。

そのためオオスズメバチ1匹でも相当な脅威ですが、子供や仲間を養う際には集団で他のハチの巣を襲撃して壊滅させてしまうといいます。

また人を獲物にするということはまずありませんが、オオスズメバチの毒は神経毒なので人が襲われた際には死に至る場合もあります。

参考サイト:オオスズメバチの働き蜂誕生|大阪自然環境保全協会

インド・東南アジア・日本に生息する

オオスズメバチは、インド・東南アジア・日本などに生息しており、巣は木の根元の土の中や樹洞などに作ります。

たまに軒下などに巣を作ることもありますが、巣の大きさも巨大な上に大量の働きバチがウヨウヨしているので早期の段階で駆除しないと大変です。

また、飛行能力も相当なもので時速40キロというハイスピードで空中を飛びながら、集団で獲物を襲ったり1日約100キロもの距離を移動することさえあるといわれています。

その代り面白いことに樹液を吸う際には、カブトムシやクワガタムシなどの硬い甲殻には強靭なアゴや毒針も歯が立たないで場所を譲歩するともいいます。

益虫としての貢献度も高い

毎年、オオスズメバチやスズメバチによる刺傷件数や死亡者数というのは多いので、一般的には害虫とみなされています。

しかしながら、植物にとっては害ともなるケムシやイモムシなどを食べてくれるので、そういう面では益虫とみなすこともできます。

ちなみに、オオスズメバチやスズメバチの巣に運び込まれる獲物の総数は、数百万にも上るといわれています。さらには、ミツバチなどはオオスズメバチやスズメバチの獲物にされやすく、結果的には養蜂目的のミツバチが野生化しないように防いでくれているという有益な面もあります。

ココが危険! アナフィラキシーショックで死に至る可能性もある

恐ろしいアナフィラキシーショック

オオスズメバチは、キイロスズメバチと並んで最も攻撃性の強いスズメバチだといわれています。おまけにオオスズメバチは、小さなミツバチどころかキイロスズメバチの巣でさえも集団で襲撃をして壊滅状態にさせてしまうともいわれています。

まさにスズメバチ界の中では、怖いものなしのハチといえます。そんなオオスズメバチに刺されて注意すべき点は、アナフィラキシーショックによる血圧低下や呼吸困難で死んでしまうことさえあるということです。

しかもそうしたショック症状は、刺されてから数分もしくは十数分後には現れるといいます。

巣に近づいただけでも襲われる

オオスズメバチは、木の根元の土の中や木の空洞部分に巣を作るという習性があります。とくに土の中の場合には、その付近に近づいただけでも人の足音や振動が巣に伝わるので集団で襲撃される可能性があります。

また、カブトムシやクワガタムシと一緒に樹液を吸うこともあるので、うかつにカブトムシ採取のために近づくのも危険です。

それから、例えアレルギー体質でない人の場合であっても何箇所も刺されてしまうと、血液中に入る異質タンパク質の量によっては腎不全という病気を引き起こしてしまう可能性もあります。とりわけ、晩夏から秋にかけては攻撃性が高まる時期なので要注意です。

参考サイト:スズメバチ|東京都小平市

もし!万が一!家の近くにオオスズメバチがいたり、巣を見つけたら、すぐにプロの業者に頼んで、蜂の巣を撤去してもらいましょう。

まとめ

オオスズメバチについて詳しくご紹介してみました。

秋になるとミツバチや他のスズメバチの巣を襲撃して、幼虫やサナギを運び出して全滅させてしまうという恐ろしい最強のハチです。ぜひともご注意下さいね。