夏になると、花火大会やバーベキュー・キャンプなど外に出かけるという方も多いのではないでしょうか。

ところが、その一方で厄介なのが虫刺されです。ちなみに、ヌカカという血を吸う害虫を御存知ですか。蚊は知っているけれど、ヌカカは聞いたことがないという方がほとんどです。

ところがこのヌカカに刺されると、ブヨに刺されたように痒みや痛みが長引いてしまうのです。ここでは、そんなヌカカについてご紹介いたします。

ヌカカの生態

蚊ほどメジャーではない吸血虫

ヌカカはあまり聞きなれない虫ですが、実際には山から海に至るまで日本全国どこにでも生息している虫なのです。おまけに、蚊と同様に人の血を吸う厄介な害虫です。

蚊ほどメジャーではありませんが、アウトドアを趣味にしている人であれば、すでにこのヌカカに血を吸われている方も多いのではないでしょうか。

体長も1ミリから2ミリ程度の極めて小さな生き物です。ハエ目ヌカカ科に属している昆虫で、メスだけが人や動物の血を吸うという習性があります。ヌ

カカに刺された当初は気が付かないのですが、翌日くらいから痒みや腫れ・水ぶくれなどの症状が出てくるといいます。その皮膚炎のレベルはブヨ並みだといいます。

米ぬかのように小さい蚊

和名のヌカカは、米ぬかのように小さな蚊ということから命名されたといわれています。確かに、体長が1ミリとか2ミリ程度であれば、蚊の半分もないような極めて小さな害虫といえます。おまけにそんなに小さな虫であれば、網戸が少しでも破れていればそこから侵入される可能性もあります。

そして、このヌカカにも様々な種類のヌカカがいます。日本に生息しているヌカカは、ヌノメモグリヌカカ・ミヤマヌカカ・ニワトリヌカカ・トクナガクロヌカカなどの種類に分類されます。ヌカカの場合、蚊よりも小さいので、飛んできても気が付かずに被害に遭ってしまうというケースがどうしても多くなってしまいます。

蚊よりもきれい好き

ヌカカは、蚊のように汚い川では繁殖しないといいます。綺麗な水や水田などで繁殖する害虫で、まずはメスが人や動物の血を吸ってから、その後産卵をするようになっています。ヌカカが活発に活動する時期は、蚊と同様に7月から9月の比較的暖かい時期になります。

水辺で繁殖する習性があるので、田んぼ仕事をしている人や釣り人などがヌカカの被害に遭いやすくなってしまいます。おまけにヌカカに刺された当初は痛みや痒みがないので、大量のヌカカに刺されてしまうという可能性もあります。

ココが危険!蚊やブヨに刺されたと勘違いされやすい

蚊やブヨに比べて認知度が低い

ヌカカは、蚊やブヨに比べると認知度が極端に低い害虫です。そのためヌカカに刺された部分が、後から痒くなってきたり痛みが伴うようになってくると、蚊やブヨに刺されたと勘違いする人が多いといいます。

おまけに蚊のように体長も大きくないので、ヌカカが飛んできたからといってパチンと空中で手を叩いて殺すということすら不可能に近いといえます。

とくに、田んぼで仕事をしている人や川辺や海辺で魚釣りをしている人は要注意です。認知度が低いゆえにヌカカ対策を怠っていると、手や足など彼方此方に痒みや痛みが出てきて嘆くという結果にもなり兼ねません。

しかも、ヌカカによる被害は蚊どころかブヨ並みなので、ヌカカに刺されるくらいなら蚊のほうがまだマシだと言えるかもしれません。

網戸や蚊帳の網目をくぐり抜けてしまう

ヌカカは蚊の半分程度の大きさなので、時と場合によっては網戸や蚊帳の網目さえもくぐり抜けてしまう恐れがあります。もちろんそんなことにでもなると、ヌカカに血を吸われてしまうという被害を蒙ってしまうでしょうね。

とりわけブヨに刺されたという記憶がないのに、手や足にブヨに刺されたような傷痕が沢山あるという方は要注意です。そのような経験をされた方は、きっとヌカカの被害に遭われているに違いありません。やはりそんな方は、蚊と同様に虫よけスプレーなどの事前対策を十分にしておく必要があります。

まとめ

ヌカカというマイナーな吸血虫についてご紹介してみました。やはり目の前の敵を知らずには、何ら対策すら思い浮かばないでしょうね。これを機会に、夏の季節は蚊だけでなくヌカカ対策も十分に行って下さいね。

ヌカカはもちろん、アブにも注意