日本ではあまり知られてはいませんが、アメリカではキラービーとして恐れられているミツバチがいます。その名もアフリカミツバチという種で、巣に近づいたら最後逃げるのが大変なくらいにどこまでも追いかけて攻撃をするミツバチです。

ちなみに日本ではスズメバチが最も恐ろしいハチとして知られていますが、ここではそんな殺人ハチ・アフリカミツバチについてご紹介いたします。

アフリカミツバチの生態

普通のミツバチよりも凶暴で攻撃的な性格

アフリカミツバチは、現在ではアフリカだけでなくアメリカなどにも生息しています。

元々は、アフリカ大陸のみに生息していたタンザニア産のアフリカミツバチがアメリカにも持ち込まれ、セイヨウミツバチと交配した結果誕生した雑種のミツバチということになります。外見上は、日本や西洋に生息している普通のミツバチよりも若干小さ目です。

しかしながらその小さな体長とは裏腹に、性格がとにかく凶暴で攻撃的なのが厄介なのです。そのため別名キラービーとも呼ばれおり、その凶暴性故に多くの人に恐れられています。その他にも、アフリカナイズミツバチとかアフリカ蜜化ミツバチとも呼ばれています。

プロポリスを集める能力が優れている

アフリカミツバチは、キラービーと呼ばれて多くの人には恐れられている反面、プロポリスを集める能力に関しては他のミツバチの追従を許しません。そのため、アメリカでは多くの養蜂家が、これまでのセイヨウミツバチからこのアフリカミツバチに切り替えているといいます。

とくに北米アメリカ大陸の中でもメキシコでは、このアフリカミツバチの農業利用が確立しているといいます。しかも、セイヨウミツバチよりもアフリカミツバチのほうが比較的安価といいう点でも注目されています。その代り、アフリカミツバチによる被害も数多くありその点が厄介な問題となっています。

巣を守ることもピカイチであるが、巣を見捨てることもピカイチ

アフリカミツバチの生態で注目すべき点は、巣を防御しようとする点だけではありません。何等かの不都合があれば、あっさりと巣を見捨てることもアフリカミツバチの常套手段となっています。

そうした臨機応変な習性が、アフリカミツバチの勢力がアメリカ全土に拡大していった大きな理由であるともいわれています。

ところでこのアフリカミツバチにも天敵といわれる生き物がいます。それはオオスズメバチです。

アフリカミツバチh、キラービーとして人間には恐れられているものの、所詮はミツバチです。ミツバチよりも体格の大きなスズメバチにはどうしてもかないません。オオスズメバチの大きな口で噛まれたら、ひとたまりもありません。

オオスズメバチについて詳しくはこちらの記事をどうぞ。

スズメバチ界では最大級・最強クラスのハチ:オオスズメバチ

ココが危険!キラービーとしても有名なアフリカミツバチ

アフリカミツバチの巣に近づくと確実に襲われる

通常のセイヨウミツバチも巣に近づくと攻撃的にはなりますが、アフリカミツバチほど執念深くはありません。

ところがアフリカミツバチの場合、巣に近づいただけでもすぐに襲いかかってきます。おまけに、数万・数十万といった大群で、何十メートルという先まで追いかけてくるので恐ろしいのです。

ちなみにこれまでにアメリカ大陸でアフリカミツバチに襲われて死亡した人の数は、1000人以上にものぼるといわれています。ただし、こうしたアフリカミツバチをセイヨウミツバチと交配させて、さらなる交配計画も進められており、攻撃的な性格も緩和傾向にあるといいます。

アフリカミツバチ単体自体の毒性は致死原因とはならない

アフリカミツバチは、元々ミツバチなので毒性そのものはセイヨウミツバチよりも多少強いという程度です。それ以上に警戒すべきなのは、巣を集団で防衛しようとする恐ろしいまでの攻撃的な習性です。

そのため、巣を壊そうという目的ではなくても、巣に近づいただけで攻撃をしてくるしその周囲にいる人まで被害に遭ってしまいます。

その攻撃性については、まるでストーカー並みに相手を撃退するまで執拗に追いかけてきて攻撃をします。そうしたことから、アフリカミツバチのしつこい攻撃から逃げ切ること自体が至難の業ともいわれています。そうした執念深く攻撃をする点が、キラービーつまりは殺人蜂と恐れられる所以であるといえます。

まとめ

アフリカミツバチに付いてご紹介いたしました。ところで地球がこれからますます温暖化していくと、日本にもこの殺人ハチ・アフリカミツバチが生息するようになるかもしれませんね。